読書

こんにちは、宮本です。
僕は先日、「自分の仕事をつくる(西村佳哲)」という本を読みました。
魅力的なモノづくりの現場を取材し、その働き方を紹介した本です。
紹介しているのは、柳宗理や象設計集団、パタゴニアなど。
いいモノをつくっている人は、働き方からして違うと考え、
取材したところまさしくそうだった。ということ。
それらの働き方が持つ普遍性を探ってみた結果の報告、という趣旨です。

<教育機関卒業後の私たちは、生きている時間の大半を
 何らかの形で仕事に費やし、その累積が社会を形成している。
 私たちは、数え切れない他人の「仕事」に囲まれているわけだが、
 ではそれらの仕事は私たちになにを与え、伝えているのだろう。>
<たとえば安売り家具屋の店頭に並ぶ、カラーボックスのような本棚。
 化粧板の仕上げは側面まで、裏面はベニア貼りの彼らは、
 「裏は見えないからいいでしょ?」というメッセージを、語るともなく語っている。>
<「こんなものでいい」と思いながらつくられたものは、
 それを手にする人の存在を否定する。
 とくに幼児期に、こうした棘に囲まれて育つことは、
 人の成長にどんなダメージを与えるだろう。>

こうした問題提起から入り、いいモノづくりの現場取材で得られた
働き方のヒントを紹介していきます。

<ミッドセンチュリーの家具デザイナーの一人が手がけたなにげない机だが、
 小さな工夫や材の選び方、引き出しの取手の仕上げなど、
 丹念な仕事がディティールにまで行き渡っていて、
 触れていると豊かな気持ちになる。
 どのような価値観のもとでこの机がつくり出されたのかを、
 ひとつひとつのディティールが語るともなく語っている。>
<企業社会における経済活動の大半は、経済のための経済であり、
 より多くのお金を引き寄せるために仕事がかさねられる。
 しかし本来お金は、人間同士が交換している様々な価値の一時的な代替物に過ぎず、
 それ自体が目的ではなかった。>


何のために働いているのか。
何で対価を得られているのか。
という問いに対する一つのヒントになるものでした。

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ショールーム Rakurashie