宗節庵(そうせつあん)

今日は、名古屋市の東山植物園内にある茶室『宗節庵』に行ってきました。
これは、各務原商工会議所の建設部会が主催した、
部会員のための日帰り研修旅行でした。
行程は、午前中が宗節庵、
昼食を挟んで午後からは、
名古屋城の本丸御殿復元工事現場の視察という
建設部会という名にふさわしい研修旅行でした。


東山植物園のほぼ中心に位置する也有園内に建設された宗節庵

今回なぜ部会の研修旅行をココにしたかというと、
この茶室が昔からの伝統木造工法で造られているということだからでした。
伝統木造工法って何? ということですが、
簡単に言うと限界耐力計算を用いて、
柱と桁、梁等の結合部に原則として金物補強を行わない建物だということです。
基礎も直接基礎(礎石に柱を建てる)でした。


名古屋市の職員さんが茶室の説明をしてくれました。

茶室は平屋造の84.05m2(25坪)で、
設計者は 木内修建築設計事務所
施工が  清水建設(株)  ということでした。
この茶室は建築物としての素晴らしさもさることながら、
建物本体が現物寄付で建てられたということが凄いことでした。


この宗節庵の由来は、
名古屋市在住の茶道師範、佐藤せつ子さんが、
私財を投じて建設し、市に寄贈した茶室だそうです。
設計条件は、東山植物園也有園の景観保全を前提に、
「幅広い世代の市民に活用される新しい茶室を伝統構法で実現する」
という基本構想も基に決められたそうです。


茶道師範としての茶名「宗節」にちなんで「宗節庵」と名付けられたそうです。
佐藤せつ子さんの幸せは、
茶道を少しでも多くの人に伝えることだそうで、
人を慈しむ心、地域や文化への思い、多くの人々の厚志
その一つひとつが重なり生まれた、
もてなしの空間だそうです。 (素晴らしい!)


私は、どうしても気になっていることを質問してしまいました。
「現物寄付なので、金額を聞いては失礼かと思いますが、
総工費は幾らとお聞きですか?」
「周辺の植裁や外構工事も入れて1億5千万円と聞いてます」
へ~!? 1億5千万円÷25坪=6百万円
分かります、坪当たり 6百万円ですって!
これまた凄いですね。


佐藤せつ子さんも凄いですが、
金額がもっと凄い。
建設部会員は、「自分だったら幾らで出来る」
などとおもいおもいにいい加減なことを喋っていました。


ショールームで私たちとお話しませんか?

ショールーム Rakurashie